熊本教育ネットワークユニオン

活動の報告と相談の窓口です。またブログ担当者の学習の跡でもあります。過去の記事をご覧になるときは下のメニュー欄をクリックください

MENU

侏儒の呟き(3)

侏儒の呟き(3)

    組織による犯罪について。ある暴力団に対する裁判で、福岡地裁が会のトップに極刑の判決を下したそうだ。弁護側は当然無罪を主張していた。犯行を直接指示した証拠などないではないか、と。(つまり、一般市民に対する殺害や傷害は組員が勝手にやったものだという理屈。)これに対して裁判長は「厳格に統制された強固な組織制があった」と断じたと報道にある。

    ちょっと待てよと思う。(ここでは死刑制度の是非を論じる意図はない。)”強固な組織制”による犯罪という点に注目したいのだ。

    かつてアベシンゾウなる人物が総理の地位にあった。  モリトモ、カケ、サクラ、クロカワなどの疑惑を次々に惹き起こし、おかげで国会は延々と不毛の時間を費やすことになった。この間、主人公は見苦しいほどの詭弁と強弁を弄して、開き直ってみせたり100回以上も虚言を吐いたりと、実におぞましい低級の政治ショウを繰り広げたのであった。政権の私物化、議論の封殺、野党と国民に対する愚弄、背信行為など、およそ法治国家、民主政治にふさわしくない言葉がメディアを賑わせた。こんなニュースは海外に発信されませんように、と祈る毎日だった。この国に住んでいること自体が恥ずかしいと思ったものだった。

    翻って思う。アベが惹き起こした数々の問題は、その本質において今回の暴力団問題と一緒ではないかと。「強固な組織制」とは当時の内閣及び自民党体制であり、更にはそれを支えたものが『指揮命令系統により厳正に統制された』官僚機構であったことは誰も否定できないだろう。

    時間が経っても、国民は一連の問題を決して忘れてはならない と思う。まして義憤のあまり、職や命さえも投げ棄てて“総理の犯罪”を天下に訴えた、勇気ある人々がいたということを。

(ネットワークユニオン  S)