熊本教育ネットワークユニオン

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4ヶ月待った

4ヶ月待った

 10月に熊本市立図書館に貸出予約していた本が4ヶ月経って2月中旬に受け取ることができた。とは言っても、妻の希望で予約したものである。昨年の8月に刊行されたばかりの本で予約が殺到していた。市の蔵書検索サイトの「Myライブラリ」による予約確保待ち57位から始まってようやく貸出可となった。サイトを見ると、市立の図書館や図書室のうち7ヶ所に所蔵されおり、その内の1冊がまちづくりセンターの公民館図書室に届けられた。

 その本は「あきない世傳金と銀11(高田郁/著)」である。1~4は勤務校の図書館から、5~10は市立図書館から借りて読んだ。学者の子に生まれ、大坂(おおざか、明治になり大阪)の呉服商に女中奉公。商才を見込まれて店主の兄弟三代に亘って女房になるが、店主没後も大坂の商慣習では女主人にはなれない。繁盛店となってから江戸に移り、江戸店の女主人となった。両方の地で、様々の苦難を強く結びついて奉公人などとともにその才覚や人間性で乗り越えていく。江戸時代の架空の人物や出来事が多く出てくる時代小説だが、時代の文化や大坂と江戸の風習などが詳細に調べられた上で綿密な構想のもと創作されている。妻も私も続きが読みたくて最新作が待ち遠しかった。

 妻は子どもへ読み聞かせのボランティア活動のために市立図書館から絵本などを借りていた。最初は用紙に書いて借りていたが、所持していた図書館カードの番号で検索サイトを使えることがわかり利用している。

 境界はハッキリしないが、時代小説や実在の人物や出来事をあつかった歴史小説は何となく読みやすい。武家と町人の風習や考え方の違いなども興味深い。大河ドラマには歴史上の同じ人物が何回も出てきたが、作品によって人物像が大きく違う。原作者次第ではあるが、実在していた人物には何かしら惹かれるものがある。

 ここ数年、以前より本を読んでいる。常勤の頃は雑誌などは読むが、単行本や文庫本はあまり読まなかった。非常勤の授業空き日とコロナ禍で家にいる時間が増えたこともあり、妻が選んで借りた本を半分くらいは読むようになった。例によって斜め読みで頭に残らないことも多いが、映像はなくとも文字から想像していくのは何だか心地良い。初めは勤務校の検索サイトを使って借りていたが、ここしばらくは市の検索サイトばかりである。返却期間は短いが、蔵書数が違う。自分で本棚から探さなくても良い。サイト上で貸出可能になったら、妻が図書室まで取りに行っている。まちづくりセンター入り口に返却ボックスもあり、何かと便利である。

 2月中旬、妻にも3回目のワクチン接種券が届いた。すぐに予約できるのだが、感染状況や副反応などの様子をしばらく見ようかなと言っていた。予約画面を見ると、予想どおりモデルナ製は2月下旬には1・2回目と同じ病院で接種できるが、ファイザー製は空きがない。予約サイトにある程度慣れもあり、ファイザーを選んで接種日を検索した。ようやく3月中旬に同じ病院に予約できた。交互接種の方が効果は高いようだが、発熱などの確率の違いなどをみると慎重になってしまう。

 連日、ロシアのウクライナ侵攻が報道されている。自衛のためには仕方ないと正当化して、他国民の命や財産そして日常を奪っていく。状況は違っても今非難している国々も同じ理屈をつけて過去には行っているのではないか。私の中にもある人間の愚かさや罪深さを見ているように思う。立場が逆転し身内や自国民に危害が及んだら、他国民に与えた痛みは忘れて怒り悲しむのだろう。まともな理屈や人間性が通らず、憎しみが憎しみを生む。無力で虚しい気もするが、早く人々が安心して暮らせるようになって欲しい。

(熊本教育ネットワークユニオン true myself)