熊本教育ネットワークユニオン

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熊本弁とはいうものの

熊本弁とはいうものの

 

 購読している新聞の投書欄に、「熊本弁まっだし」のコーナーがある。以前は毎日のように投書が載ったが、最近はたまにしかない。方言の発音は文字に表しにくい上に、文字にすると読みにくい。同じ地域でも知らない方言がよく出てくる。年代によっても違うだろう。増して地域が違えば、かなり違う。

 

 熊本市辺りでは、目上に対しては「・・・・なはる」と使う。子どもの頃、「先生の来らした」ではなく、「先生の来なはった」だと言われたものだ。

天草や県南では「・・・・らす」は敬語になる。妻が母に「○○さんが、・・・・らしたです」と言ったら、「・・・・なはった」だと釘を刺されたようだ。

 

 随分昔、子どもが興奮して落ち着かない様子を見た母が、「こん子は、ほとめいて」とぼやいた。私には「ほとめく」は初耳だったので、「そりゃ、なんね」と聞いた。父は分かると言った。長年、親子でもこうである。親の世代より、方言の語彙が確実に少なくなっている。

 阿蘇や八代にいる親戚との会話では、具体的には説明できないが、特有の発音や表現があったように思う。

 

 福岡での大学生活。クラスには熊本出身者が多かったので、熊本弁が飛び交っていた。いつの間にか北九州の同級生が、「あぎゃん、こぎゃん」と言うようになった。福岡の中学校での教育実習のとき、自分では押さえていたつもりだったが、生徒に対しても熊本弁になっていたように思う。関西や関東から帰省した人が向こう風の言葉になっていることがあるが、私には博多や北九州などの福岡弁はうつらなかったようだ。

 

 私は、熊本県内を臨採・非常勤を含めると10校以上勤務した。40歳くらいまでは、県下各地の学校の近くに居住した。教職員や高校生とはよく話したが、地域の方とざっくばらんに話す機会は多くはなかった。

 

 勤務地の方言の特徴についてうまく説明はできないが、印象に残ったことを挙げてみる。

 新採の時の天草では、相づちを打つときなどに「じゃっ」とか「じゃっと」と言っていた。鹿児島弁の影響もあるのだろうか。

 あるTV番組で、かっこつけたり、威張ることを熊本弁で「しこる」と言うと紹介されていた。私はつかったことはなかった。人吉で勤務したときに、この「しこる」を聞くようになってから、分かるようになった。

 小国では、大分弁の影響か、語尾に「~ちょる(~ている)」とついたり、「よだきー(おっくう)」という言葉を聞いた。大分に住む姉も「~ちょる」になって、熊本弁と大分弁が混じっている。

 

 いつだったか、女子生徒から「あらくたましか(荒っぽい)」という言葉を聞いたことが妙に印象に残っている。名前も顔も忘れたが、祖父母と暮らして身についたのだろうかと思ったことを覚えている。日本語が変化しているように、方言もだんだんと変化していくだろう。もちろん標準語は必要だが、味わい深い各地域の方言も残って欲しいものである。

 

 学期成績の処理をしている。旧評価の分はすぐに終わったが、新評価は大変だ。観点別の項目が1学期よりかなり増えた。テストやレポートの集計や評価に時間を要する。処理能力も低下しているので、入力や確認に頭も混乱してくる。とにかく桁違いに時間がかかるような気がする。長すぎた教職生活に終止符を打ちたくなる。年度末までは、乗り切っていかねばならない。

 

(熊本教育ネットワークユニオン true myself)

 

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