熊本教育ネットワークユニオン

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渡辺一夫著「フランス ルネサンス断章」 (3)

渡辺一夫著「フランス ルネサンス断章」 (3)

「在る陶工の話(ベルナール パリシー) その1

ベルナール・パリシーは「フランス ルネサンス断章」では、岩波書店版「西洋人名辞典」から次のように紹介されています。

Palisy,Bernard 1509頃―89 フランスの陶業家・化学者・物理学者。非常な苦心の後1555年 エナメルかけの法を発見した。ユグノーであったために一度投獄されたが、解放後は王室の寵を受け、チュイルリーに工房を構へ、王室や貴族の保護によって、‘72聖バーソロミューの虐殺を免れた。然し後再びバスティーユに投ぜられ、こゝで歿。化学者、物理学者としても傑出し、パリに講義を開いたこともあり、その方面の著書もある。

ピエール・ガスカールという人の「ベルナール師匠の秘密: ベルナール・パリシーとその時代」という単行本も出されています。絶版であり古書として購入しなければなりませんが、「陶芸家,科学者,さらには宗教家として16世紀フランスに巨大な足跡を残したB.パリシーの謎にみちた生涯を追跡し,その天才と狂気の全体像を鮮やかに描き出す。」と本の紹介があます。購入をそそられます。

この人のことは私たちの年代では知らない人が多いと思いますが、実は戦前では日本の小学校の教科書や講談社絵本で、子どもたちに紹介されています。本が少なかった時代ですから、知っている人も多かったのではないでしょうか。もちろんフランスでも子供たちの時代から紹介されて有名人だったようです。

最近、私は「栄養学」に興味を持っています。実はある高校で「栄養学」を受け持つたらどうかという打診を受けているのです。栄養学を考える前に―人の栄養学を考える前にという意味ですが、植物の栄養学、これを植物栄養学と言いますが、植物栄養学というものを紹介しましょう。植物栄養学とは、植物は何から、何を、どのようにして取り入れて、植物自身が成長するかを研究する学問分野です。ベルナール・ パリシーは植物栄養学の先達とあがめられているようです(Russell’s Soil Conditions and Plant Growth (8thedition 1952))。

[参考文献] 植物栄養学の先達たちー1- 高橋英一 農業と科学(平成16年7月1日) https://www.jcam-agri.co.jp/book/data/%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E3%81%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%202004.07%E6%9C%88/2004%E5%B9%B407%E6%9C%88%E5%8F%B7_%E9%AB%98%E6%A9%8B%E8%8B%B1%E4%B8%80_%E6%A4%8D%E7%89%A9%E6%A0%84%E9%A4%8A%E5%AD%A6%E3%81%AE%E5%85%88%E9%81%94%E3%81%9F%E3%81%A1-1-.pdf