霊の世界に貨幣は存在しない。お金はひとえに彼岸の物質的手段として、地上の人間が作り出したものなのだ。だからお金の問題は純粋に地上世界の案件で、そのあり方は人間自身が決定しなければならない。この課題に関するかぎり、天使は僕たちを助けることはできない。もっとも悪魔のほうは舌なめずりして、お手伝いしましょう、と割り込んでくるだろうが。
こんなことに手を染めないほうが、よかったのか・・・
ことを始めたのは軽率だったかもしれん
最初は簡単に手に入る幸運と見えたのだが・・・
だが、今となってはもう戻ることもできんそれには進み過ぎてしまった
このまま先へ進むよりほかない
われら自身が、悪魔の循環に巻き込まれはてしなく回りつづけるこの地がこれほど荒れはてて不毛になったからにはそれだけいっそう遠くから、ものを取り寄せねばならぬだからこそ、金がいくらでも必要になるこれが、あのおかたに動きつづけていただく理由だ。もっともっと速く回っていただかねばならん。さもないと、われわれはみな破滅することになる。
今日も引用で終わり・・・・。
と思いましたが、編集で加筆させてください。
引用だけでは面白くありません。
「ハーメルンの死の舞踏」は、御存じ「ハーメルンの笛吹男」(私は高校1年生の時英語の教科書で「Pied Piper of Hamelin」というのをリーダー(Reader)で学びました(そのころの高校生は英語はリーダー(読本)とグラマー(英文法)が科目としてありました)の話を下敷きにして、エンデが書いたものです(1993年)。
上半分は物語がすべて終了した後の子安美智子さんの「解説」の冒頭にあるエンデの作です。
後半部の説明。この本はプロローグと11景とエピローグからなりますが、前1/4あたりにある第3景でハーメルンの町の市長さんが語ったセリフです。この町の秘密の貨幣経済(大王ネズミとハーメルン市の秘密)に入り込んだ現状を語ります。
とても興味ありかつ1~2時間程度で読める戯曲風のものです。ご一読をお勧めいたします。
※エンデの作品には「モモ」や「はてしない物語」があります。