熊本教育ネットワークユニオン

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「着替えも労働時間」(札幌の病院で提訴)から考える

 朝日新聞デジタル版に【「着替えも労働時間」 看護師ら約4700万円の未払い賃金求め提訴】(新谷千布美2024年8月15日)というのがあることを教えていただいた。残念ながら有料記事ということで途中までの閲覧(紹介用を1回使もらおうかなぁ)。

無料部分を要約すると、

札幌にある病院の看護師や介護職員ら16人が制服に着替える時間を労働時間にあたるなどとして賃金未払い分計約4700万円を求め、札幌地裁に提訴したという内容。

 着替えの他にも、看護師による点滴準備、介護職員によるおむつ補充なども、始業前の業務と決められ、時間外労働としての賃金(残業代)は支払われていないし、就業規則で決められている1日60分の昼休みと仕事の合間の10分で計70分の休憩時間は看護師は、患者の対応などに追われ、10分休憩をとれない状態が昨年5月まで続いていた。そこで、着替えを1回5分(1日あたり10分)、準備業務の時間を職種に応じて10~25分と計上。これらの未払い賃金を過去3年分支払うように求めたもの。

 

 学校(大学以外)の非常勤講師の問題を考える。私たちの授業は50分が主だが、県よっては前5分と後の5分(合計で60分)が勤務時間です。そこに授業以外の業務がすべて含まれていますというところもある。ひどい県は、1時間の報酬単価に時間外の教材研究・採点・考査問題作成・教材プリントづくり(印刷)・・業務連絡打ち合わせ・その他学校行事など一切合切を含ませてますと「豪語」または「うそぶく」(少し不穏当な発言ですが)県もあると聞く。

 

 同じ朝日新聞デジタル記事(2023年12月26日)では【郵便局の制服着替えは「労働時間」 日本郵政に賃金支払い命じる判決】とあるので、札幌の病院も労働者側の訴えを認めるに違いないと思いたい。

 

 どの職種にも同じような問題があり、様々な方法で、切羽詰まった・不合理不条理を許さない労働者の「チャレンジ」が続く。横の労働者の取り組みを参考にして有効な闘いを推し進めていきたい。

                          小林敏夫