熊本教育ネットワークユニオン

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授業での質問から(日本人の食事摂取基準 微量ミネラル)

授業での質問から(日本人の食事摂取基準 微量ミネラル)

微量ミネラルとは具体的には、鉄・亜鉛・銅・マンガンヨウ素・セレン・クロム・モリブデンです。こんなものが微量とはいえヒトに必要な(摂取すべき)栄養素です。

なお、栄養素は3大栄養素が有名ですが、3大栄養素(=エネルギー産生栄養素)とは別に「ビタミン」と「ミネラル」を含め5大栄養素といいます。

 

さて、授業で出た質問とそれに対する私の回答は次のようなものです。

▶クレチン病の症状はどんな症状ですか。(注:ヨウ素欠乏症のところで出てきます)  

①「先天性甲状腺機能低下症」とも呼ばれます。胎児期に甲状腺ができなかったり作りが弱かったり、甲状腺が舌の根の部分になど別の場所に作られたり、甲状腺ホルモンがうまく作られなかったりすることが原因です。

②症状は新生児期の早期には黄疸、便秘、臍ヘルニア、巨舌、かすれた泣き声、手足の冷感などがあります。

③赤ちゃん誕生後すぐの時期に甲状腺ホルモンがないと中枢神経の発達に影響を与えます。そのため早期診断が大切です。現在日本では、新生児マススクリーニングが行われており、症状が現れる前にほとんどが発見され、治療(錠剤を定期的に飲むだけ)を受けています。

注)新生児マススクリーニング:現在 23疾患(先天性甲状腺機能低下症を含む)を対象に公費による検査が行われています。

▶〇〇性貧血というような貧血の種類があるのでしょうか

「鉄欠乏性貧血」のほかによく似た名称のものは「亜鉛欠乏性貧血」もあります。

赤血球の増殖や、赤血球に含まれるヘモグロビン(タンパク質)合成には亜鉛が必要で亜鉛が不足すると貧血を起こすことがあります。亜鉛不足は赤血球の膜が脆く壊れやすくなるとも学術書に書いてあります。「亜鉛欠乏性貧血」は「鉄欠乏性貧血」と同じ程度に多い貧血症のようです。また、ミネラルの欠乏では「銅欠乏性貧血」という貧血もあります。

ビタミンB12もしくは葉酸(ビタミンのところで学びました)が不足することで生じる貧血は「巨赤芽球性貧血」(すでに学習していて教科書37page注⓲にあります)です。ビタミンB12葉酸ビタミンは赤血球の細胞骨格を維持するのに必要で、欠乏すると体内で新たに血液を造ることができなくなります。

▶軽い貧血の場合、どのくらいレバーを食べれば貧血には良くなりますか

https://www.toride-medical.or.jp/department/eiyou/207-hinketsu.html 「茨城県厚生連JAとりで総合医療センター」のHPの栄養部の「貧血食の献立」のところを読むとよいでしょう。ただし、レバーはビタミンが豊富で特にビタミンAの過剰摂取には注意が必要です。

▶薬はお茶で飲まない方がいいというのは薬に鉄が含まれていなければいいんでしょうか

 私たちが子どものころ(今から50年~60年前)はお茶で薬を飲むのは「非常識」でした。理由は「お茶の成分タンニンが薬の成分たとえば鉄などと反応する。薬には何が成分として入っているかわからないから白湯(お水)で飲む」でした。その後研究・実験から「そうでもないようだ」ということも言われています。しかし、お茶(緑茶だけでなく)にはたくさんの成分が入っています。その中にはカフェインなどの生理作用や化学反応性を有する物質の存在も考えるがいいと思われます。またミネラルウォーターもミネラルが豊富な場合は薬との反応を全く考えないでよいということもありません。したがって無難に「薬は白湯(さまし湯)」が良いと思います(私の感想の域を出ませんが)。

 

以上です。高校生の質問とそれに対する私の回答でした。