非正規職員を自治体が雇う場合の任用根拠
知っている人には常識でしょうが、参考のためにまとめておきます。
「非正規職員を自治体が雇う場合の任用根拠」には次の3つが主なものです。
※他の法律(例えば地方公務員の育児休業等に関する法律)による臨
時的任用もあります。
①地方公務員法3条3項3号
②地方公務員法17条
③地方公務員法22条第2項又は第5項
①地方公務員法3条3項3号 下線を引いたり、太字にしたりしたのはブログ筆者
(一般職に属する地方公務員及び特別職に属する地方公務員)
第三条 地方公務員(地方公共団体及び特定地方独立行政法人(地方独立行政法人法 (平成十五年法律第百十八号)第二条第二項 に規定する特定地方独立行政法人をいう。以下同じ。)のすべての公務員をいう。以下同じ。)の職は、一般職と特別職とに分ける。
2 一般職は、特別職に属する職以外の一切の職とする。
3 特別職は、次に掲げる職とする。
一 就任について公選又は地方公共団体の議会の選挙、議決若しくは同意によることを必要とする職
一の二 地方公営企業の管理者及び企業団の企業長の職
二 法令又は条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程により設けられた委員及び委員会(審議会その他これに準ずるものを含む。)の構成員の職で臨時又は非常勤のもの
三 臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職
四 地方公共団体の長、議会の議長その他地方公共団体の機関の長の秘書の職で条例で指定するもの
六 特定地方独立行政法人の役員
②地方公務員法17条 下線を引いたり太字にしたりしたのはブログ筆者
(任命の方法)
第十七条 職員の職に欠員を生じた場合においては、任命権者は、採用、昇任、降任又は転任のいずれか一の方法により、職員を任命することができる。
2 人事委員会(競争試験等を行う公平委員会を含む。以下この条から第十九条まで、第二十一条及び第二十二条において同じ。)を置く地方公共団体においては、人事委員会は、前項の任命の方法のうちのいずれによるべきかについての一般的基準を定めることができる。
3 人事委員会を置く地方公共団体においては、職員の採用及び昇任は、競争試験によるものとする。但し、人事委員会の定める職について人事委員会の承認があつた場合は、選考によることを妨げない。
4 人事委員会を置かない地方公共団体においては、職員の採用及び昇任は、競争試験又は選考によるものとする。
5 人事委員会(人事委員会を置かない地方公共団体においては、任命権者とする。以下第十八条、第十九条及び第二十二条第一項において同じ。)は、正式任用になつてある職についていた職員が、職制若しくは定数の改廃又は予算の減少に基く廃職又は過員によりその職を離れた後において、再びその職に復する場合における資格要件、任用手続及び任用の際における身分に関し必要な事項を定めることができる。
③地方公務員法22条 下線を引いたり太字にしたりしたはブログ筆者
(条件附採用及び臨時的任用)
第二十二条 臨時的任用又は非常勤職員の任用の場合を除き、職員の採用は、すべて条件附のものとし、その職員がその職において六月を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに正式採用になるものとする。この場合において、人事委員会は、条件附採用の期間を一年に至るまで延長することができる。
2 人事委員会を置く地方公共団体においては、任命権者は、人事委員会規則で定めるところにより、緊急の場合、臨時の職に関する場合又は任用候補者名簿がない場合においては、人事委員会の承認を得て、六月をこえない期間で臨時的任用を行うことができる。この場合において、その任用は、人事委員会の承認を得て、六月をこえない期間で更新することができるが、再度更新することはできない。
3 前項の場合において、人事委員会は、臨時的任用につき、任用される者の資格要件を定めることができる。
4 人事委員会は、前二項の規定に違反する臨時的任用を取り消すことができる。
5 人事委員会を置かない地方公共団体においては、任命権者は、緊急の場合又は臨時の職に関する場合においては、六月をこえない期間で臨時的任用を行うことができる。この場合において、任命権者は、その任用を六月をこえない期間で更新することができるが、再度更新することはできない。
6 臨時的任用は、正式任用に際して、いかなる優先権をも与えるものではない。
7 前五項に定めるものの外、臨時的に任用された者に対しては、この法律を適用する。
まとめると、
17条は一般職非常勤職員
22条は臨時職員
3条3項3号は特別職非常勤職員
となります。
県立学校非常勤講師は、地方公務員法3条3項3号で任用された特別職非常勤職員です。