デブリ取り出した
2024年11月8日の朝刊一面は「デブリ初の取り出し」である。なんと2011年3月11日に落とした、デブリと言われる核燃料を13年後に取り出すのに成功したと。東京電力はやっと燃えカスのデブリをすこし取り出したのだ。たった3グラム取り出し、あと880000000グラム残っている。
880000000÷3≒290000000。3グラムの2億9千万倍のデブリがまだある。3グラムとりだすのに13年かかるなら880トン取り出すのに、13年✕290000000倍=3770000000年かかるのか。37億年も。もはや放射線の強さは人体に害をあたえないほどになってるのでは。それを狙っているのではあるまいな。
と思ったら、2041年か51年に廃炉完了?とも新聞には書いてある。責任あることのポーズはとっているようだ。
しかし、とてつもない無責任は、「この燃料の燃えカスを処理することはできない」ということ。原子をぶち壊してそれからエネルギーを作るだけでなく、壊された原子から放射能も作るが、その放射能を消すことは現代の技術ではできない。ただ、ダラダラと害が弱まるのを待つしかない。人体をこわす放射能をなくすことはできず、そのうちその技術が出てくるかもしれないという無責任さで原発は稼働している。
だから、一旦事故がおきて燃料がそのへんに落とされたらそこにはおれない。つまり住めない。人が、殺され住み家をなくす。だが日本では、原発が稼働されている。一旦54基の原発が全て停止したときもある。それで電気に困り消灯したと、いうことはない。なのにまた原発は稼働しつつある。それは、それほど原発は利権が大きいということの隠された事情があるのかもしれない。かってアントニオ猪木という人気のあるプロレスラーが、ある県の知事選挙で原発反対の候補から応援を頼まれ100〜200万円のお礼を約束されたという。それを知った原発賛成の候補は、それ以上のお金を積んだ。なんと一億円。とにかくもうけが桁違いなのであろう。
11月14日木曜日朝日新聞の一面。
敦賀2号機再稼働不許可。
《 原子力規制委員会は、13日、日本原子力発電敦賀原発2号機が、新規制基準に適合しないとする審査書を決定し、再稼働に向けた原電の申請を正式に不許可にした。不許可は規制委が発足して以降、初めて。 》と。
《 審査では、原子炉建屋の直下を通る断層が活断層かどうかが、最大の焦点となった。規制委は活断層の可能性は否定できないと判断した。委員らは、「我々が活断層かどうかを示す立場ではない。原電の説明が十分な根拠をもって受け入れられなかった」などと、説明、全会一致で不許可を正式決定した。 》
ひょっとしたら、新聞記者にも、規制委員会の委員にも責任を重視している人がいるのかもしれないと思ってしまうのである。
11月16日新聞の耕論。
【どうする、廃炉】
東電が、全責任もつ構造に、
と、早稲田大学教授の松岡俊二さんが、述べている。
《 、、、技術的な課題だけでなく、根深い構造的な問題が、背景にあります。国と東電、原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)の三者のもたれ合いが、責任の所在を、見えにくくしています。
NDFは賠償金の迅速な支払いなどのため、国が11年に設立し、14年から廃炉の技術支援も担うようになりました。廃炉は国が大方針を決め、NDFが年度ごとに技術戦略をつくり、これらに沿う形で東電が現場で作業しています。
責任を持つべき東電が、廃炉の戦略を自ら作らない、作れない構造になっています。
東電が廃炉の全てに責任を持ち、重要な点は原子力委員会などが認可、承認するという、透明で明確な役割分担にすべきです。 》
この数日間の新聞で、原発の無責任さがわかってくるようだが、何よりも、原発はそくやめて安全に暮らしたい思いがかなえられますように。
(A.M.)