熊本教育ネットワークユニオン

活動の報告と相談の窓口です。またブログ担当者の学習の跡でもあります。過去の記事をご覧になるときは下のメニュー欄をクリックください

MENU

キーワード『やりがい搾取』

キーワード『やりがい搾取』

▶なんとわかりやすい言葉だろう。やりがい搾取。手元に届いた「NPO官製ワーキングプア研究会レポート」2021-8(第35号)を見ていた。「公務非正規女性全国ネットワーク(はむネット)」のアンケートに次のグラフがあった。質問は「あなたの職場は?」

f:id:kenu2015:20210903070640p:plain

▶この、「やりがい搾取」という言葉は月刊JTUによく執筆される東京大学本田由紀さんが2007年ごろ定義されたとか。私は教育現場にいたとき「人も物を取ったら泥棒だけど、人の時間をとってもなんとも思わない人がいる」と言っていたが、「取られても我慢できる」のは「やりがい搾取」にあっているためだったのだ。

ウィキペディアは、支払うべき賃金や手当の代わりに、労働者に「やりがい」を強く意識させることにより、本来支払うべき賃金(および割増賃金)の支払いを免れる行為と説明している。

▶「社会にとってなくてはならない仕事」、「エッセンシャルワーカー」、最近は「みんなで感謝しよう」、などと言って(そのことは事実だが)、待遇は改善しない。「やりがい搾取」にあっている。また、管理者は「最後はあの方々は〇〇(患者、子ども達、生徒、お客さん、)をほおってはおけない。何とかしてくれる」と高を括る。こんな状況がいつまで続くのか。こんな状況を放置した結果が各所での人手不足。そしてその現場で働く人は簡単には補充がきかない。

▶制度・システムの抜本的改革が必要なことは言うまでもない。