熊本教育ネットワークユニオン

活動の報告と相談の窓口です。またブログ担当者の学習の跡でもあります。過去の記事をご覧になるときは下のメニュー欄をクリックください

MENU

数学のテレビ番組をみてます

 NHKの番組、数学に関するものをちょくちょく観る。abc予想の「数学者は宇宙をつなげるか?  abc予想証明をめぐる数奇な物語」、ポアンカレ予想の「数学者はキノコ狩りの夢を見るか~ポアンカレ予想

笑わない数学の「素数」、「無限」、「四色問題」、「P対NP問題」、みな興味深く視聴させていただいている。性格や行動が変わってしまったというグリゴリ・ペレリマン氏の話など衝撃的だ。NHKに数学が大好きでその面白さを伝えたいと思っている人がいるにちがいない。

 私も数学が好きで、高校生の時、進路を決めるとき「チラリ」と「数学をめざそうかなぁ」と思ったが、同級生に数学でとても勝てないなぁと思う「数学の達人」U君やA君がいて自分が数学を学ぶわけにはいかないと思い、さらに数学や地学では「飯が食えない」と言う不純な理由で「化学」を選んだ。

 abc問題での「かけ算」と「足し算」の考え(私ら凡人は同じ数を足すのがかけ算と思うが)で、「かけ算」は素因数分解できるので簡単、それに対して「足し算」は厄介??ということやポアンカレ予想の宇宙の形を知る思考でロープを使い考えるなども想像もしなかったことで衝撃的だった。

 宇宙際タイヒミュラー理論の解説で、「数学とは異なるものを同じとみなす技術(ポアンカレ)」と言うのが出てきて妙に納得した(英語の点数と国語の点数を無批判に足し算して順位を出すことはこの数学の考えから来ていたんだ⁇)。

 随分前母校の大学学部の改変(改編か)に対し意見を求められたことがあった。たしか学部のえらい方々に高校の教員数人が意見を言うような会であった。理学部を理学科の単一学科にするときであった。卒業生としては化学科がなくなることをさみしいものだが現代社会の要請なら仕方がないと思ったが、不用意に「数学科は他の学科とは違うような気がしますが」と言ってしまった。返ってきた答えは「数学こそ自然の中での現象を学ぶ必要があります」だった。

 前に出てきた、ペレリマン氏は物理に造詣が深く、ポアンカレ予想を解決するとき物理で出てくる数式や概念(エントロピーなど)を使ったとあった。また素数の研究をしていたヒュー・モンゴメリと物理学者のフリーマン・ダイソン両氏は、何気ない茶話会の会話から素数と重い原子の崩壊の式の類似に気づいたとのこと。本当に「万物は数で出来ている(ピタゴラス)」がよみがえるのか。そういえば、「宇宙際タイヒミュラー理論」で数学者が異を唱えるのは「最初に同じものと言ったのに異なるものになっているのではないか」というところだそうだ。物理を学ぶと「光は波であり粒である」などを学び、「あるとき同じものあるとき違うもの」程度(?)の「矛盾」は案外簡単に飲み込めるのではないかとも思う。 

 さて、ここでは数学論を書くつもりはなかった。もちろんそんな力もない。ただ、学問は奥が深く感動したことと、他分野の知識を使う力そして何より想像力が必要だと学んだことを書きたかった。

 今日、「abc予想」の完全版が放送される。楽しみだ。(おわり)   Kob

▶︎私たちの組合はひとりでも加入できます。▶︎教育と関係ある仕事であったらなんでも相談してください。問題解決には実績と自信があります。▶ご家族の相談でもよいです。▶「教える」仕事をしていなくとも加入できます。▶左と関係なく、困りごとがあられたらどなたでもご相談ください。適切な労働組合を紹介いたします。◆連絡先:熊本市中央区水前寺1-33-18 熊本県高等学校教職員組合気付熊本教育ネットワークユニオン宛(☎096-382-1133)