熊本教育ネットワークユニオン

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シリア情勢 ③

シリア情勢③

本日、シリア情勢で『シリア全土で停戦』のニュースがありました。

シリア国営テレビは国内全土で内戦の停止に合意のニュースを流しました。シリア政府軍の発表とのことです。反体制派連合組織「シリア国民連合」の報道官もAFP通信に「停戦合意を支持し、すべての当事者が合意を順守するよう要求する」としました。

ロシアのプーチン大統領も29日、リア停戦合意がイラン、トルコとの協力で実現し、アサド政権と反体制派が和平協議の開始で合意できたと明らかにしました。米国抜きですすめるロシアの姿勢が鮮明となりました。シリアをめぐる主導権争いが行われているもようです。それはアレッポのシリア政府軍による奪還からロシアが主導することですすめられようとしている。シリ政 府軍はロシアが支持、自由シリアほか反政府勢力はアメリカが後押ししています。

「シリアの状況は『内戦』ではない」というのがジャーナリスト成澤宗男さんの言葉です。米国は自らの気に入らない政府に対しては、反政府勢力を時には武器を含む多くの援助を行いその転覆を図ってきました。このブログを書きながら学習したチリのアジェンデ政権のCIAとピノチェットによる軍事クーデターはその典型です。インドネシア9・30クーデターでスカルノ政権が崩壊し、多数の共産主義者や国民が殺害された事件への米国のかかわり(ANSWER (Act Now to Stop War and End Racism=「戦争・人種差別阻止緊急行動」)にも記述 http://www4.kcn.ne.jp/~yoitiro/hatena/cyrano/massacre.1.html )も多くの識者が語っています。リビアではNATOと共に「政府転覆」に成功しました。同様の手法を米国はシリアに仕掛けていたのです。ただ、トルコ情勢の不安定さに読み間違いあるいは失敗し、トルコを自らの懐から出してしまったのでしょう(このことは以前トルコ情勢で書きました http://kenu2015.hatenablog.com/entry/2016/12/25/073311 )。

現状は、サイバー戦争を戦場にロシアと米国の間にきわめて不安定な要素が存在しています。

インターネットによって世界の情勢や各国状況が私のような普通の人に分かるようになることは新たな時代を生み出す気がしてならなりません。おそらく江戸時代の人たちが産業革命以後の世界を想像できなかったように、私たちは、高度な情報化の後に来る社会のシステムを想像できないでしょう。しかし、今の支配層がそのまま情報を隠して世界を良いように動かすことはできなくなるに違いないと思います。