熊本教育ネットワークユニオン

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冬の散歩

冬の散歩

 

仏花の水を替え、早朝6時10分、全身「極暖」で懐中電灯を手に玄関を出る。階段を下りると、夜来の風で大きな葛の葉が散り敷いている。崖を見上げると、クヌギ・ハゼなど、まだまだ落葉はこれからだ。東に進み、左に曲がるとすぐの笹藪に長めの小便。坂を上って右折すると正面は立田山。二ヶ月ほど前はちょうど日の出の時刻で、山から昇る朝日を浴びて歩いたが、今は稜線がほのかに明るい程度だ。これからも日に日に夜明けは遅くなり、一月中旬には稜線と空との区別が付かなくなる。星座が見えないのは地球温暖化の影響かなどと考えながら団地の坂を下りきると、セブンイレブンには既に数台の車が停まっている。バス道路の左右をよく確かめて急ぎ足で横断歩道を渡り、遊歩道に駆け上る。昼間ならば遊歩道一周だが、この時間は百メートル先の信号を右に、再びバス道路を横切る。車は少ないが、歩行者信号が青になるまできちんと待つのは偉い。すぐ左の居宅介護施設からは朝食を準備する香り、懐かしい給食室の香りが漂う。もう少し歩くと、マンスリーアパートに停車中の「デリカ」と書いたワゴン車から、(多分)ベトナム若い女性達が降りている。「デリカ」はセブンイレブンの弁当を作る会社だ。(夜通しの仕事をしたであろう)彼女たちは、今度は自転車に乗り、言葉を交わしながら次の職場へ向かう(ようだ)。アパートを過ぎたあたりで便意を催す。便を拾うために「冬の懐中電灯」は必需品だ。床屋「メトロ」の三叉路を過ぎると、右手高台の広い駐車場でダンプが暖機運転を始めている。土建労働者の朝は早いのだ。この駐車場には「梅木校跡」の小さな碑があるが、調べたことはない。ディーゼルのにおいを嗅ぎながら進む。最近会わない「リク」君の家は、まだ暗い。心配だが、きっと散歩の時間を遅くしたのだろうと思う。右手、池田さんの畑は、今は大根と蕪だが、一年中ご立派。道沿いには既に春の花の種が蒔いてある。左手の市民農園も、この季節はまだ静かだ。やっと山の端に赤みが増してくるころ、最後の角を曲がり、坂を上ると我が家だ。家を出て右回りに楕円を描く。柴犬「小太郎」(4歳)と毎朝のひとときだ。今日は小太郎に愚痴を聞いてもらうこともなかった。

                              (とらうと)

▶︎私たちの組合はひとりでも加入できます。▶︎教育と関係ある仕事であったらなんでも相談してください。問題解決には実績と自信があります。▶ご家族の相談でもよいです。▶「教える」仕事をしていなくとも加入できます。▶左と関係なく、困りごとがあられたらどなたでもご相談ください。適切な労働組合を紹介いたします。◆連絡先:熊本市中央区水前寺1-33-18 熊本県高等学校教職員組合気付熊本教育ネットワークユニオン宛(☎096-382-1133)

 

問題:散歩の様子を図(絵・漫画・イラスト)で描きなさい。