熊本教育ネットワークユニオン

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公開授業

公開授業

 

 全学年・全クラス対象の公開授業が先日行われた。2限の特別時間割で、ほとんどの教員が1限は授業するように組んであり、非常勤講師も何人か入れてあった。私も、現任校で初めて公開授業担当となった。校外からもかなり来られ、本校職員も自由に授業を参観するそうだ。

 事前に配付してあった計画プリントを直前になって見直した。すると、ねらいと構成の中に一人一台端末の活用を積極的に取り組むとあった。また、タブレットの活用などの概要を書いた授業シートを作成して教室に置くことになっていた。

 普段の授業で、タブレットは主にプロジェクターへの演示に使用している。出席停止の生徒にオンライン授業もしているクラスもあるが、普段の授業では生徒にタブレットはほとんど使わせてはいなかった。さて、どうしようかと少々焦った。生徒が個人のタブレットをずっと見ながらの授業には何だか違和感がある。生徒が顔を向けていないと授業した感じがしないように思う。それだけ、現状に対応できていないということだろう。

 公開授業だから普段の授業で良いと思うが、生徒がタブレッを使う場面は作ろうと思った。そこで、授業進度で丁度巡ってきた「浸透圧」で、教科書の問にあった「浸透で説明できる現象の実例」をタブレットで調べて、班の代表に黒板に書かせることにした。ただ単に質問しても、すぐには答えられないだろう。インターネットで検索して初めて知る生徒も多いのではないだろうか。出てきたのは大体私が事前に調べた内容であった。

 実例を調べるのは時間の半分くらいで終わる予定だった。代表が書いた内容や私が調べたことなどをいろいろ紹介していたら、残り時間が3分の1くらいになってしまった。タブレットは閉じさせて、スクリーンを使って関係式と演習の説明を行った。

 授業が始まっても、参観者はいない。本校の職員が何人か廊下を通ったようだが、教室には入ってこられない。校外の方も何人か通られたような気もする。最後の方で一人くらい教室に入られたようだった。スクリーンを使って説明をしていたので、気にする余裕も無かった。感想を書いた授業シートは出してもらえなかった。どうにか終わって少しホッとしたが、何か拍子抜けの感じであった。

 1年生の新評価をした。提出物は観点別とするために種類も数もある程度増えた。入力用の表計算シートは同科目担当の先生に作っていただいた。提出物やテストなどを観点別に表計算に入力して成績処理をしたが、かなりの時間を要した。2人の非常勤講師の方と立ち話をしたが、同様に時間が相当かかったと言われた。

 結果として、評価に対するテストの割合がかなり下がり、提出物などの割合が上がることになった。そこで、授業時間や呼び出して提出物の督促をした。非常勤は学校にいない日があるので、徹底しにくい。特に、長欠の生徒とは接触が持てない。長欠や欠課の多い生徒は提出物が出にくいので、テストを受けたとしても評価は以前より厳しくなるようだ。

     観点別評価は表計算ソフト無しにはできない。昔のように電卓を使っていたら、膨大な時間がかかるだろう。旧評価ではテストと平常点を見れば、個人の成績の見通しが付いた。観点別評価ではそうはいかない。私の場合、学校設定科目で担当者が複数いるので、ますます複雑で分からない。入力して評価は出てくるが、成績を出しているという実感が湧かない。教員個人の裁量が効かなくなったように思う。長すぎた教職生活の中で初めての感覚である。年度末にどうなるかは分からないが、節目のこの1年をどうにか乗り切っていくしかない。

(熊本教育ネットワークユニオン true myself)

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