熊本教育ネットワークユニオン

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愛か私かあなたか

アイラブユーに三つあるという。
アイLOVEユー 
I ラブユー 
アイラブ YOU
愛なのか、私?あなた?である。
 つまり、最も訴えたいものは何か。
 演奏は、音程とリズムを正確に、時に強く弱くなめらかに、音の流れとしてつくりあげられる。
そして「結局、その中の一点を伝えるために、そこに向って表現する」と。
 二胡の演奏会に来て、スカボローフェアなどその音色に聞き入ったが、なお更に演奏者の語りは新たにしてくれた。
 二胡は弦のその位置を押さえないとその音はでない。いや音は出るのだが、ミの音を出したいのに、押さえた位置により、ミフラットがでたり、ミシャープ(ファの同音異名)が出るのだ。レの開放弦(指を抑えない)から次のミの音まで全音約4センチほどの距離。3.9センチではミフラット。ぴったし4センチの位置を人差し指で押さえないとミにならない。(とはいえ、その正確な音程を聞き分ける感覚?も必要だが)となれば、その位置を確保するのにも、訓練がいる、長い時間。さらに人差し指ミ中指ファ薬指ソ、ラと小指まで押さえたら、次は手首全体を移動し第二ポジションとなり人差し指でシを押さえる。そのシからドシャープの全音の距離は第一ポジションの4センチより短かくなる。この第二ポジションから第三ポジションに移るとさらに短くなる。(ギターではフレット間がせまくなる。)この音程を確保する技術が左手に求められ、右手には、弓を弦に接して、音色を美しくする技術がもとめられる。(とはいえ、右手の技術は熟練というより、センスと言われるらしい。左手は技術右手は芸術との言葉もあるようだ)
 いや、言いたいのはその音程や、音の出し方で、苦労してウロウロしていると私ということ。だが、それはつまり、一点を訴えるためにだと、言われたのは新鮮だった。 
 11月の発表会に向けてダニーボーイを練習している。アイルランド民謡だが、戦争にいく息子への思いがうたわれている。Oh Danny boyとの歌いだしから始まり、I"ll be here in sunshin or in shadow のhereが一番高音のシである。トランペットでは、この音を出すのにさんざん苦労している。二胡では、位置の確定で苦労はしているが、なんとなく音はでると思っていた。一番高い音だと思ってはいたが、演奏者の話から、実は、訴えたいのはここだったのだと思った。ここのために音を出し、つなぎあわせて曲ととする。 
 太陽が照らしているときも、照らしてないときも、私はここにいる。
 ここを確認できること、ここを確認してほしいこと、そう思う。
(今ごろ気づくのか、というツッコミを恐れてはいるのだけど)