３つの五行詩

３つの五行詩

　  　　（１）

　やがて

　鳥たちは群れて空を渡るだろう

　風が

　梢の辺りに漂う音を集めて

　ワルツを紡ぎ始める頃だ

　　  　（２）

　宇宙の統治者が与えたもうた

　叡知と狂気は

　この星のすべての生命体の

　未来と破滅の間で、今日も

　細く頼りない天秤棒を揺らし続ける

　　　  （３）

　人間はいつになったら

　破壊と殺戮の夢から覚めるのだろう

　せめて、せめて祈ることをしよう

　ミゼレレノービス、ドナノービスパーチェム（※）

　この星を狂気の炎で満たしてはならぬ

　（※注：ラテン語、西洋音楽のミサ曲に使われている。

　　「われらを憐れみたまえ、われらに平和を」）

　～この一年もよろしくお願いします。オウシャン・セイリング～