熊本教育ネットワークユニオン

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非正規雇用問題(2)(東京新聞ウェブでの記事抜粋)

      東京新聞ウェブでの記事抜粋

正規雇用問題(2)

 

東京ウェブ2023.2.27「非正規雇用の活用を30年前に提言したら・・・「今ほど増えるとは」」より

 

非正規労働者の状況を予見するような論議が行われていたことを知る。

20年前に予測できていたのに!導入が進められたのはなぜ?

経営側の論理?で導入されていた。格差を拡大してきたことを示す記事ですね。

労働者を真ん中に議論されていたか疑問。

労働組合の役割とはなんだろうと考えさせられます。

 

◆「懸念が現実に」元連合会長の高木剛さん

 「新時代の日本的経営」を労働組合はどう受け止め、対応したのか。発表時は産業別労組ゼンセン同盟(現UAゼンセン)の書記長で、後に連合会長に就いた高木剛さん(79)は「非正規が増える懸念が現実になってしまった」と振り返る。

  発表時の印象は。

 第一に思ったのは、これは「非正規のススメ」だと。これから非正規が増えるから、どう組合員にするかを真剣に考えないといかんと思った。製造業への派遣労働の解禁(2004年)に向けた引き金を引いた。人件費を抑えて国際競争力を維持しようという議論が当時から出ていたし、バブル崩壊金融危機などの不況も影響していった。

  実際に非正規は急激に増えていった。

 連合内に(非正規を支援する)非正規労働センターをつくるなど対応はしてきたが、非正規の増加は賃金が伸びない原因にもなった。連合会長になった後に(リーマン・ショック後に設けられた)日比谷公園年越し派遣村を訪れた時、テントで寝泊まりする様子を見て「やっぱりこうなったか」と実感した。報告書が出る前に止められなかったのか、との思いはある。

  出た後でも労組として抵抗はできなかったのか。

 役員に危機意識があまりなければ、止められない。製造業派遣の解禁については自分は反対したが、連合内に賛成論もあった。

 非正規の人たちは雇用者の4割近く、2000万人以上もいるのに、連合に期待していないように見える。

 連合の発信力の問題でもある。組合員化を真剣にやっていない労組もある。

  非正規のうち組合員は1割に満たない。これで春闘で賃金は上がるのか。

 これまで「物分かりの良い」労組が賃金の要求をセーブしてきた。賃上げで頑張れば、パートの人たちも組合員になることがプラスと思うだろう。物価高の今こそ、労組は会社と摩擦が起きても大きな賃上げができるか覚悟が問われる。

 たかぎ・つよし 東大卒、1967年旭化成工業(現旭化成)入社。88年労働組合ゼンセン同盟(現UAゼンセン)書記長、96年同会長。2005年から09年まで連合会長。

(7月27日)