熊本教育ネットワークユニオン

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見えたけしき

見えたけしき


「上唇からマウスピースにあてる」と、初心者用のトランペット練習本に書いてある。なぜかは書いてない。というか、上唇をあてるとは書いてない本もある。どちらでもよくないか。なんで?なぜ上のくちびるからあてるのか?

 2024年2月の月曜日ハイべー(高いト゚)がでるようになった。長い時間がかかった。15年ほどか。
 ハイべーとは五線譜(トランペット用でB♭調)で言えば上2線のド(ドーはドーナツのド)である。五線譜は、下1線のドから始まってその上がレである。その上が1線でミ。その上の上の3線と、その上の4線の間にドがある。そのドのさらに上の(8つ)上がハイべーであるド。このハイべーの音が出なかった。(出すことができなかった)。 
 とりあえず音が出ればいい、で長くやっていた。だが、子どもから「上手くなるためには習ったがいい」と言われたのをきっかけに、月二回レッスンを受けた。一回30分で、月5000(消費税別)円。少しずつ高い音が出るようになり、練習のやり方も大体わかったので1年間ほどでレッスンをやめた。やめた頃は残酷な天使のテーゼを演奏して最後のミの音がよく出なかった。(ミの音とは五線譜での4間のミの音)。 
 レッスンを受けるよりかなり前、最初の頃は音が出るだけで嬉しく、ずっと、高い音出せないなら、そのまま。高い音は、だす努力もせず、終わっていた。出せない音あるなら、全部の音を下げて(移調して)演奏していた。レッスン受けたあとは、ユーチューブ見て勉強し、山で湖で、川辺で公園で、飲み会の場所でも練習した。朝から夕方までの仕事のときにはさすがに練習できないが、雨の日はカラオケ店で。練習だけは週6日1時間以上は続けている。まだ聴いてもらえるほどではないとわかっていながら、そんな恥はいつかは消えるほどの演奏になるというか、ならせたいという思いで、とにかく練習は続けている。
 そうして2024年2月19日月曜日カラオケ店でハイべーは出た。それは残酷な天使のテーゼのミの音から五音も上である。上唇がうまく振動したという感覚があった。
 つまり、上唇からマウスピースにつけるというのは、上唇を振動させるためである、というのが見えた景色ではないかと思うのだが。

(熊本教育ネットワークユニオン M)

 

編集者注

残酷な天使のテーゼ」は、高橋洋子の11枚目のシングル。1995年10月25日にキングレコードスターチャイルドレーベルから発売された。テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング曲。