熊本教育ネットワークユニオン

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乗り換えてはみたものの・・・

 乗り換えてはみたものの・・・

 

 元日から新聞を乗り換えた。昨年末、新しいA新聞販売所に住所氏名を告げて申し込むと、「えーっと、んー十年前に、うちの新聞を取ってられましたね」と言う。恐るべき情報保存だった。「そうなんです、んー十年前に、職務柄、地元の情報をより多く仕入れるためにA新聞からK新聞に乗り換えたのです」実家もA新聞、連れ合いの実家もA新聞で、はじめて自宅で読むK新聞が新鮮に感じた。なにより県内での自分たちの取組が、詳細に報じられていることが嬉しかった。ある同僚からは、あれは「回覧板みたいだ」と揶揄されたが。

 

二年半ほど前から通うことになった新築の事務所一階にファミマがあり、昼食の弁当を買うついでに、ときおりA新聞を購入するようになった。K紙より情報量が多いので、そのうちに乗り換えようと家庭でも相談していた。たまたま昨年末K新聞が値上げを発表し、そのうち年も改まるということで1月から久しぶりのA紙購読となった。K販売店からは「値上げしたからでしょう?」とお尋ねの電話。「いや、そういうことでもないのですが」と答えたが、わざわざ、一週間無料サービスでK紙が配達された。新聞業界もSNSに押されて、軒並み購読者が激減し、生き残りは大変だ。そういえば、以前K紙が夕刊を廃止するときに「SK紙(東京の地方紙だが態度は大きい)が夕刊をやめて、SNS上で、他紙の夕刊に先駆けて記事を配信するようになって、どこも夕刊商売は上がったりです」とこぼしていた。

 

久しぶりのA新聞。確かに政治、経済、文化そしてコラムも社説も内容が濃く感じられる。スポーツ欄は中央で編集するからか、ほぼ一日遅れなのが残念。読者から投稿される俳句・短歌の選者も著名人を揃えてある(K新聞の選者も著名ですし、地方の歌誌などからも取り上げてある)。テレビ・ラジオの番組欄は、放送局の並びが違って、まだ戸惑う。

 

先だって実行委員会で取り組んだ「2月11日を考える熊本県民集会」翌日のK紙朝刊は、いつも護憲派改憲派の取組を、同じ大きさの写真、記事の行数も均等に報じていたが、さすがにA新聞の「熊本面」にはそれはない。

 

県知事選挙の報道もさすがにK紙は詳細だ。以前は、俳句や短歌欄あるいは「読者のひろば」を読んで、たびたび知人の名前を発見して「おお、なるほど」と感心していたが、残念ながらA紙のそれに熊本からの投稿(掲載)は少ない。そう言えばA紙には映画館の「上映案内」もない、天気予報もK紙ほど詳しくはない。「湯島の綱渡り猫が亡くなった話」など、A紙に掲載されるわけがない。

 

SNSでは自分が興味を持った記事しか読まないから、やっぱり新聞でさまざまな情報に接することが大事だと、最近の新聞読者「減」を嘆いていたが、なるほど、K紙から得た「映画情報」で映画を鑑賞したし、県内各市町村のニュースにも触れていた。うーん、そうだったかと気づいたが、2紙定期購読するのは年金生活者には無理。

 

かくして、ファミマで弁当を買うついでに、ときおり「K新聞」を購入するはめになり、ときおり家に持ち帰ると、家人の「冷笑」に遭遇するのである。

 

(Trout 2024.2.28