レジ袋はいりまセン

レジ袋はいりまセン

　レジで「いりません」と手を横に振りながら言った。でも、店員さんはレジ袋を出そうとする。ので大きめに「いりません」と言うと、「失礼しました」と。　私の声が小さいからなのかと、手を横にふるしぐさも加えるのだが、レジ袋を出そうとされる。私の横にふる手を見てないのか、そのいらないという手の表示を理解しないのか、「いりま」まで聞いて「せん」は聞かず「す」と解釈してしまってレジ袋をだそうとするのか、私の言が反対に解釈されることがままある。

　ジャニーズ事務所からの記者会見があった。別に興味があるのではないが、その会見の場で「騒がしく」なったらしく、その場をいさめようと井ノ原とかいう副社長の人が「子どもたちも見ている、その模範になるような場にしたい」とかなんとか言って神対応？だとか。その時点では、素晴らしい対応なのかと思った。ところが、その会見は、指名する記者、NGの記者と決めた写真付きの資料を司会に渡し、会見は2時間と決めた茶番劇であったということが、ばれた。どうもそのNG記者を記した資料を持った人が会見場をうろついた、というおそまつであったようだ。その会見のやり方を現政権のありようと似ていると思った。菅義偉が官房長官のときの記者会見で、東京新聞の記者の質問にまともに答えず「それはあたらない」と根拠示さず言い逃れていた。広報官は記者の質問中に「質問簡潔にお願いします」や「質問に移ってください」と、なんと数十秒ごとに繰り返し質問を制限して、質問を妨害していた。その結果菅官房長官は答えきれない無能力をさらしたものの、「記者会見」とされていた。（その場での他社の記者は抗議することもなく、その無能力をやり過ごした。権力の監視というジャーナリズムの矜持はなく、権力の横暴に加わった。）しかし、総理大臣になると、記者だけではなく、国民の目にふれるとたちまち、答えられない無能さがばれ、結局総理大臣をクビになった。
　証拠は隠し改ざんする自公政権の権力でなぎ倒す姿がこの菅官房長官時の記者会見にあると思っていた。
　ジャニーズ事務所も時間設定（制限）した上で、記者の質問を妨害（指名しない）した。

　権力をもつものが事実を隠し改ざんするのに、メディアは、それをただそうとしているのか。報道が権力の監視になっているのかと、思う。そうでなければ暮らしが悪くなっていくことになるのではないか。レジ袋をムダに買うくらいのものではない、と思う。

                                                                                                       (M)